『Epithesen』医学用語で補綴物(ほてつぶつ)、補綴装置の意味、英語では『Prosthesis』(プロステーシス)と言います。 プロ テーゼと言うこともありますが、日本では体の中に埋入する人工物をプロテーゼ、体の表面に取り付ける人工物をエピテーゼと分類しているようです。
現在、プロテーゼとして良く知られているのが、人工骨や人工臓器、入れ歯なども種類によってはプロテーゼと呼ばれます。 豊胸手術に使われるシリコーンバッグ、美容外科手術で鼻を高くする装置などもプロテーゼです。
じゃあ、エピテーゼって・・・と言うことになるんですが、これが日本ではほとんど知られていないんです。 欧米では古くから戦争や白色人種特有の体 質などから体の表面を欠損する症例が多くありました。 特に首から上の部分(頭頚部)は隠すことのできない一番人目に触れやすい部分のため、そういった部 位に障害を負われた患者さんに対し、1日も早い社会復帰を支援するために開発されたものです。
メディテックでは本来頭頚部の補綴物であるエピテーゼという呼び名を、便宜上人体表面のあらゆる部分の装具に当てはめて使用しております。
日本のほとんどの医療機関では、怪我や病気が完治すればそれで治療は終わり、あとは後遺症や再発の診断をするくらいでしょうが、欧米の医師や技術者 はそのような症例の患者さんに対し事故や病気で負った精神的ダメージを少しでもやわらげていただけるよう、もう一歩踏み込んで研究し、再建手術や移植術と は別の次元でアフターケアする方法として、エピテーゼというものを開発しました。 また、そういったものを専門に製作する技術者をメディカルアーティスト と呼び、正式な国家資格として認め、大学や専門学校で技術を習得する事ができます。 最近ではとても良い材料なども開発されて、ちょっと見たぐらいではそ の場所に欠損があるとは思えないくらい素晴しいものが製作されています。 残念ながら、わが国日本では、エピテーゼによるリハビリテーションは医療行為と して認可されておらず、公的にメディカルアーティストとして認められている技術者は一人もいません。 メディカルアーティストが存在しない以上、エピテー ゼも存在しないはずなんですが、ごく小数のエピテーゼに興味を持ったドクターや技術者が、独学で海外の人体補綴事情を勉強したり、実際に留学してその知識 や技術を身につけています。 しかし、その技術も特に難しいとされている黄色人種(日本人など)に対応しきれていないなどいくつかの問題があり、いかにし て発展させていくかが技術者の生き残りの鍵を握っていると言えるでしょう。
メディテックではそのようなエピテーゼに関心の高いドクターと連携する事によって欧米で一般的に行なわれているメディカルインプラントによる装着法を確実にしましたし、日本人にぴったりと合うようなエピテーゼの開発に日夜努力をいたしております。
現在の医療現場で技工所の置かれている立場というのは、あくまでも病院の下請けで、患者さんがどのような物を御要望なのかは、それを製作する技術者 には直接伝わってきません。 大袈裟にいえば、ドクターが満足する物さえ作っていればそれで良いわけです。 義歯や義手義足を製作する事はドクターが豊富 な知識と確実な技術を持っていますし、システムもしっかりしているので、医療行為として日常全く問題なく行なわれていますが、こと、エピテーゼに関しては 病院のドクターがそのすべてを確実に知っているわけではなく、先にも延べたとおり、医療行為として認められていないため、作業がスムースに流れるようなシ ステムはありません。 つまり、エピテーゼを製作するという事は、技術者にカウンセリングから始まるトータルなシステムを担当させなければなしえない特殊 な作業なのです。
メディテックでは、上記のような不便で不満足な部分を極力改善し、様々な御要望にお答えできるよう、今までの製作するだけのラボとは違った独自のユニークな方法でエピテーゼを製作しております。
メディテックのエピテーゼを初めて御覧になられた方々の御感想は「う わっ!気持ち悪い!」「こわい!」といったものが多いのですが、これは、私どもにとってこの上ない褒め言葉ととらえています。 人間のパーツというのは、 それを単体で見ると、とてもグロテスクで気持ちの悪いものだと思いませんか? 単体で見て綺麗と思えるもの(言葉で言い表すのは難しいのですが、要するに 気味悪くないものです。クオリティーが高いという意味ではありません。)は、いざ身体に装着してみると違和感があり、見た目にはかえって不格好になって しまいます。 綺麗な作り物よりも、よりリアルで気味の悪いもの・・・そんなエピテーゼだからこそ、身体に装着した時に初めて人間の身体の一部となって 自然に見えるのです。